時間合わせの際の針のズレ

時計の内部構造

時間合わせの際、分針が動く

時間を合わせる時は、りゅうずを引いて調整して、りゅうずを戻して完了となるのですが、りゅうずを戻した時に、どうしても分針がズレてしまうのです。

どうしてですか?

これは、バックラッシュ(あそび)と針の相互干渉のせいです。

アナログの時計は、多くの歯車を使って針を動かしていますが、歯車同士少しづつの隙間(あそび)が無ければスムーズに回りません。
その為、歯車が回るたびに、都度小さな衝撃が起きて、軽い秒針は震えますし、針と目盛りのズレも出てきます。
また、時間合わせ(針合わせ)をした際も、合わせた時点で、そのズレはでていますので、りゅうずを元に戻した瞬間に秒針がその影響を受けて動き出します。

合わせて、そこで、針の相互干渉の影響がでてきます。

針の出ている軸穴は一つですが、その軸からは、時針、分針、秒針が出ています。

一番外側軸が時針、その中の軸が分針、さらに内側の軸に秒針があります。秒針と分針が一番擦れやすい位置にあり、時間を合わす際にも触れあっていますので、どうしても、りゅうずを押すときに、干渉してずれてしまうのです。

機械式は重い針なのでそんなにずれたりしませんが、クオーツの針は軽いので腹立たしいほどズレます。

セイコー:三軸独立ガイド、バックラッシュオートアジャスト機構

グランドセイコー9Fモデルで対策が出ておりました。

バックラッシュオートアジャスト機構では、歯車列に対して、常に決まった方向に力(予圧)をかけて常に同じ方向へ詰めるようにし、歯車の隙間(あそび)が出ないようにしており、三軸独立ガイドでは、時針・分針・秒針の軸が、設計上、全く触れ合わないような構造になっていました。

実際、時間合わせの際には全くぶれませんでした。

すごいですね。

このように、一見単純に見えるトラブルでも、構造や仕組みを理解していないと正確に説明できません。
実際の販売現場では、このような細かい質問への対応が信頼に直結します。

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