購入後の止まり
機械別で解説します。
なお、購入したばかりなので、自分でぶつけたとか落として止まったという以外、保証があれば、ほぼ無償で修理してくれます。
クオーツ(電池式タイプ、ソーラータイプ)
歯車のケバ(異物)入り
歯車内に異物が出現し、それが原因で噛み合わせで止まってしまったという可能性が考えられます。
入荷仕立ての新品の商品の中には、歯車自体が新しく、歯車同士の噛み合わせによって削れて出現した、ごく小さな金属片が、回転する歯車の隙間にはさまってしまい、回転が止まってしまうということが、僅かながら可能性としてあります。
無償修理では、おそらく分解・洗浄での対応となります。
歯車への油流れ
製造時には回転する歯車に必要な油を注油します。
その量は一定ではあるのですが、まだ新製品時には歯車・輪列には、なじんでおらず、外部からの衝撃でその油が流れてしまう可能性があります。
歯車と歯車の面の隙間に流れ込んでしまった場合、歯車同士が引っ付いてしまう様な現象が起きることがあります。
また、無理に回そうと電流値が高くなってしまい、早く電池が無くなってしまうことも考えられます。
内部の油を取り除くことで解決しますが、洗浄が必要となりますのでオーバーホールか機械交換対応になります。
無償修理では、おそらく分解・洗浄での対応となります。
針がインデックスに引っかかっている可能性
文字板とガラス内の狭い空間の中で、秒針、分針、時針という3本の針が回っています。
特に高級な時計ほどこの空間は狭く、ギリギリのところを針は回っているのですが、取り付け時に若干弱くなってしまった場合、外部からの衝撃で、針の角度がずれてしまうことがあります。
針の取り付けは、軸に針のはかまという部分を通して職人の手作業で取り付けているのですが取り付けには非常に高度な技術が必要で、繊細な部分となります。
針がインデックスに当たって止まってしまった場合、無償修理では、針交換をして取り付けをし直します。
磁気により内部ローターが止まっている可能性
外部からの長時間の磁気の接触により、いずれかの部材が帯磁してしまったことで、秒針を進める小さな磁石でもあるローターがその磁力によって止まってしまっている可能性があります。
磁気を発するものには、スマホやカバンの開口部にある磁石、パソコン、スチール机につけてある電源タップなどがあげられます。
なお、普段、磁気を発するものから10㎝離していれば影響はありません。
解決には、内部の磁気を取り除くことが必要です。
しかしながら、止まりの原因がこの磁気によるものなのか、ほかの可能性があるのかは内部を拝見しないと分からないので分解が必要となり、無償修理では、おそらく分解・洗浄での対応となります。

クオーツ(ソーラータイプ)
ソーラー二次電池の充電切れ、あるいは不具合
ソーラータイプの場合、充電が必要となりますが、通常、工場でフル充電されて店頭に並びます。
通常のモデルでフル充電時、最長6ヵ月間駆動しますが、製造してから6ヵ月以上経過し、充電が滞っていた 場合や、ソーラー電波、GPSなどの強制受信を頻繁に行った場合などエネルギー不足になって止まってしまう可能性があります。
しかし充電をしているのに止まってしまった場合には、二次電池に不具合が生じている可能性もあります。まずは見ないと分からないので、お預かってもらって内部点検になります。
もし、充電不足である場合には、充電して返却、二次電池に不具合があった場合には、二次電池の交換になると思います。