数万円のクオーツ時計、かたや、20万円以上のクオーツ時計…
こんなに値段が違うのはなぜでしょうか?
外装
素材が違う
一番よく使われているのがステンレススチールですが、ステンレススチールはクロムや、ニッケル、モリブデンなどを配合し強度や耐食性などを高めているのですが、ステンレススチールには高い値段のものから安価なものまであります。
また、チタン合金やセラミックスといった高い素材を使ったものもあります。
ガラスに至っては、通常のガラスから衝撃に強いサファイヤガラス、また文字板がよく見えるように、加工したカーブサファイヤガラス、ボックス型のサファイヤガラスなどいろいろな種類があります。
まずは値差は、素材の価格差といったところでしょうか。
作りが違う
ケース本体、バンドの中留め、バンドコマに至るまで、作りが違います。
例えば、大量生産されたコマを繋げてバンドにするのか、一方、人の腕回りのカーブに合わせて着け心地感まで考えたものにするのか、また、バンドとケースを繋ぐところをどのようにして強度を上げるのか、いかに隙間をなくしながら、それが腕の邪魔にならないような稼動ができるようにするのかなど、バンドだけでもかかる費用は全然違ってきます。
ちなみに、グランドセイコーや、ザ・シチズンといったメーカーのバンドの1コマは何千円もします。
ケース本体もゴミが溜まるような隙間も少ない為、通常のお手入れをしていれば錆つくというような事態は少ないと思われます。
部品の仕上げが違う
バンドやケースなどは、部品1品1品がほぼ手作りというものもあり、高いものなどは研磨されていたりします。
また、キズが入らないように、それを覆うコーティングがされているものもあります。
安価な部品だと大量生産になり、同じ部品がいろいろな時計に使いまわしされて、費用を抑えるということになっています。
内装
水晶振動子
水晶振動子は電気を流すと、1秒間に32,768回の振動をするのですが、すべてがまったく規則正しいわけではなく、中には優等生、劣等生がいます。
メーカーによって試験期間は違ってきますが、数十日間のテストを行い、選ばれたトップクラスの水晶振動子をグランドセイコーや、ザ・シチズンに入れ込んでいます。

内部歯車
内装部品も値段によって違ってきます。
高い部品ほど素材も違いますし、部品自体の製作の精度が違います。
歯車は組み込んだ時に必ずバックラッシュ(あそび)の影響で、秒針ズレや針のブレが出るのですが、高級品にはほとんど見られません。
安い時計ほど、秒針の動きを見ていると、ブルブルと少し震えていたり、1秒1秒の間隔が違っていたりします。購入の際には、秒針の動きも見てみましょう。
機械の種類
同じクオーツでも機械に種類がありますので、そこでも値差が出ます。
基本的な水晶振動子を使ったクオーツという点では同じですが、以下の機能、より便利にすることを考えた時に、付属機械がつくというように考えればいいと思います。
- 電源をどうするのか
- ボタン電池を使う
- ソーラー文字板を搭載して、起こった電気をバッテリーに充電する、いわゆるソーラー時計
- 時間を合わせるのをどうするのか
- 手動で合わせる(りゅうずを回して時間を合わす)
- 送信所から出される標準電波を、内蔵するアンテナで受信をして自動的に時間を合わせる
(電波時計、通常はソーラー時計に付属しているのでソーラー電波時計となる) - GPS衛星から発信される電波を、内蔵アンテナで受信をして瞬時に時間を合わせる
(GPS時計、通常はソーラー時計に付属しているのでソーラーGPSと呼ばれている)


このように、同じクオーツでも高いものから安いものまであります。
どのような時に使うのか考えてください。
いらない機能もありますので、財布と相談して購入してください。
