メタルバンド(金属バンド)
バンドのピンが抜けた
バンドは駒と駒をピンでつないで一体となっています。
そのピンは駒の穴部分に差し込んで内部摩擦で抜けないような構造です。
長年使用すると摩耗と汗などによる劣化でピン自体が細くなり、摩擦がなくなってしまった状態になるとピンが抜けてしまう様な事態が発生します。
汗など放置すると錆びや腐食で再発してしまうこともあるので外した際には必ず汗などを拭いて、たまには抜け防止に洗浄する必要があります。
なお洗浄の際には水気が残らないように振って充分に水気を切って拭いて乾燥させる必要があります。
ピン抜けが発生してしまった場合、ピン交換だけで修理できる場合と、駒の穴部分内が腐食してしまって内部が広くなってしまってピン交換だけでは摩擦が効かないため駒交換が必要になる場合があります。
また、アジャスト駒部分ではなく、バンド本体となるところが抜けてしまった場合はバンド交換になります。
なおアジャスト駒やバンド本体のメーカーの在庫が無くなってしまった場合は修理不可になってしまいます。
中留が外れる
中留が止まらない。
長年使用する中で、小さな部品である中留の内部のばねが劣化してしまい折れてしまうことや留め部分の引っ掛かりが緩くなってしまうことがあります。
その場合には中留の修理や交換、あるいはバンド交換ということになります。
バンドの手入れ
バンドの消毒をしたい
消毒液や除菌液で拭いてよいかとよく聞かれます。
消毒の除菌液とはアルコールや次亜塩素酸ナトリウムを含む溶液と想定しますが、使用すると除菌液によって、部品の隙間に液体が残留すると金属の劣化や変色の原因になったりするのでお勧めしません。バンドについては一般的なお手入れがいいと思います。
バンドの手入れ方法
柔らかな布で拭く。本体をラップで包み、水に浸した上、柔らかな歯ブラシで磨きしっかり水気をふき取る。
歯ブラシは、ご自身が使っていた古い歯ブラシ(捨てる歯ブラシ)がいいでしょう。
ワイシャツの袖が黒くなる?
腕時計のせいで、ワイシャツ袖口が黒くなるという話を聞きます。
バンドの隙間、バンドのビス(バンドピン)に錆びや汚れが溜まってしまった状態かと思います。
腕につけているとどうしても汗がバンドの隙間に流れ込みます。
そのまま長期間、汗、水分をふき取らずに使用するとと錆汚れがどんどん溜まってしまい、特に暑い時期、汗をかくとその汚れが染み出してきて腕が黒く汚れたり衣服が黄色く汚れたりします。
また、バンドピンに錆が出てしまうと再度ピン抜けの恐れがあるので、メンテナンスが必要です。
注意頂きたいのが汗がついたまま乾いてしまう事です。
汗と埃が固まってしまうと錆びが出始めやがて腐食致します。
特にステンレスは汚れを放置しておくと腐食します。
きれいな表面を保っておけば空気で酸化被膜を作りそれが錆防止になるので、濡れたら、放置せず拭くという習慣づけをしましょう。